区分所有者A が、自己所有のマンションの専有部分を Bに賃貸した場合に関する次の記述のうち、民法及び借地借家法の規定によれば、正しいものはどれか。
なお、AB間の賃貸借契約は、定期建物賃貸借契約ではないものとする。
正答1
解説
正解は1。
区分所有者が専有部分を賃貸した場合の無断転貸による解除、期間の定めのある賃貸借の中途解約、造作買取請求権、賃料の支払時期を問う問題です。
【選択肢別解説】
1:○ 賃借人が賃貸人の承諾を得ずに第三者に賃借物を使用又は収益させたときは、賃貸人は契約を解除できます(民法612条2項)。
条文上「使用又は収益をさせたとき」とされているので、転貸借契約を締結しただけで第三者Cが使用・収益を始めていない段階では解除できないと解されています。
2:× 期間の定めのある建物賃貸借では、中途解約できる旨の特約がない限り、賃借人からも期間内に一方的に解約することはできません(民法618条参照)。
「1箇月の予告期間を置けば中途解約できる」という規定はありません。
3:× 造作買取請求権(借地借家法33条)は、借地借家法37条の強行規定の対象に含まれていないため、買取請求をしない旨の特約は有効です。
「特約は無効」は誤りです。
4:× 建物の賃料は、特約がなければ「毎月末」に支払わなければならない後払いが原則です(民法614条)。
当月分を前月末日に支払う前払いは、特約で定めた場合に限られます。
【ポイント】
造作買取請求権は特約で排除できる(任意規定)点、賃料は民法上「後払い(毎月末)」が原則である点が頻出です。
無断転貸による解除は「第三者に使用・収益させたとき」が要件です。