標準管理委託契約書に関する次の記述のうち、適切なものはいくつあるか。
ア標準管理委託契約書は、典型的な住居専用の単棟型マンションに共通する管理事務に関する標準的な契約内容を定めたものであり、実際の契約書作成に当たっては、特別な事情がない限り本契約書を使用しなければならない。
イ管理組合は、管理事務としてマンション管理業者に委託する事務(別表第1から別表第4までに定める事務)のため、マンション管理業者に委託業務費を支払うが、マンション管理業者が管理事務を実施するのに必要となる水道光熱費、通信費、消耗品費等の諸費用は、当該マンション管理業者が負担する。
ウマンション管理業者は、台風の影響により、管理組合のために、緊急に行う必要がある業務で、管理組合の承認を受ける時間的な余裕がないものについて、管理組合の承認を受けないで実施した場合においては、速やかに、口頭でその業務の内容及びその実施に要した費用の額を管理組合に通知すれば足りる。
エマンション管理業者は、管理組合がマンションの維持又は修繕(大規模修繕を除く修繕又は保守点検等。)を外注により当該マンション管理業者以外の業者に行わせる場合、見積書の受理を行うが、当該業務には、その見積書の内容に対する助言等は含まれない。
正答1
解説
正解は1(適切なものは一つ)。
標準管理委託契約書の位置付け、費用負担、緊急時業務の通知方法、見積書受理の範囲を問う個数問題です。
【選択肢別解説】
ア:× 標準管理委託契約書は標準的な契約内容を定めたものであり、実際の契約書作成に当たっては、個々の状況や必要性に応じて内容の追加・修正・削除を行いつつ活用されるべきものとされています(標準管理委託契約書コメント全般関係)。
使用を義務付けるものではなく、「特別な事情がない限り本契約書を使用しなければならない」とする点が誤りです。
イ:× 管理事務の実施に必要となる水道光熱費、通信費、消耗品費等の諸費用は、「管理組合」が負担します(標準管理委託契約書6条)。
「マンション管理業者が負担する」とする点が誤りです。
ウ:× 緊急に行う必要がある業務を管理組合の承認を受けないで実施した場合は、速やかに「書面をもって」その業務の内容及び実施に要した費用の額を管理組合に通知しなければなりません(標準管理委託契約書8条1項)。
「口頭で通知すれば足りる」とする点が誤りです。
エ:○ 外注により他の業者に維持・修繕を行わせる場合の見積書の受理には、見積書の内容に対する助言等は含まれないとされています(別表第1関係コメント)。
助言等が必要な場合は、別途業務内容として定める必要があります。
よって適切なものはエの一つです。
【ポイント】
緊急時業務の事後通知は「書面」で、費用負担は管理組合です。
標準管理委託契約書は「義務」ではなく「活用すべき標準」という位置付けです。