10歳、女児。
6歳で発症した 1型糖尿病で、インスリン療法中である。
身長140 cm、体重 35 kg、HbA1c 6.5%。
栄養管理に関する記述である。
正しいのはどれか。
1つ選べ。
正答2
解説
正解は2です。
小児の1型糖尿病では、成長と発育に必要な栄養を確保することが最優先です。
エネルギーや栄養素は、同性・同年齢の健康な小児と同程度とし、極端な制限はしません。
【選択肢別解説】
1:× 同年齢の女児の推定エネルギー必要量は、身体活動レベルIIで2,100 kcal/日程度です(2015年版)。
1,200 kcal/日では大きく不足し、成長が妨げられます。
2:○ 60 g/日は、10〜11歳女児のたんぱく質推奨量50 g/日を満たす量です。
体重1 kg当たり約1.7 gに相当し、成長期の小児として妥当な量です。
3:× 脂質100 g/日は900 kcalに相当し、エネルギー比率で40%を超えます。
脂質の目標量は20〜30%エネルギーなので、多すぎます。
4:× 炭水化物100 g/日は400 kcalにしかならず、エネルギー比率で20%程度です。
炭水化物の目標量は50〜65%エネルギーなので、少なすぎます。
5:× 6 g/日は、成人女性の目標量(18 g/日以上)の3分の1程度にすぎず、少なすぎます。
2015年版では、小児の食物繊維の目標量は設定されていません。
それでも成長期には、野菜や穀類などから十分な量をとる必要があります。
【ポイント】
小児の1型糖尿病では、食事を制限するのではなく、食事に合わせてインスリン量を調整するのが基本です。
エネルギーと栄養素は、日本人の食事摂取基準の同年齢の値を目安にします。
なお、2020年版では小児にも食物繊維の目標量が設けられ、10〜11歳女児は13 g/日以上です。