K 介護老人保健施設に勤務する管理栄養士である。
多職種で栄養管理を行い、栄養マネジメント加算を算定している。
入所者は、85歳、男性。
徐々に嚥下障害が進行し、誤嚥性肺炎も認められるようになり、 3か月前から胃瘻で栄養管理が行われていた。
「口から食べられるようになりたい」と本人の意向があり、医師の指示で言語聴覚士による嚥下訓練(間接訓練)が開始された。
身長 165 cm、体重 48 kg、BMI 17.6 kg/m 2、血圧 90/48 mmHg。
空腹時血液検査値は、ヘモグロビン 11.8 g/dL、アルブミン 3.7 g/dL。
嚥下機能に合わせて、訓練用の食事形態の段階を上げてきた。
3か月経った頃、少しむせるようになったので、言語聴覚士より、パン粥ぐらいの段階に戻してほしいと依頼があった。
この依頼に合った料理である。
最も適切なのはどれか。
1つ選べ。
正答1
解説
正解は1です。
嚥下訓練の段階をパン粥程度に戻すとき、それに合う料理を問う問題です。
パン粥は、パンを牛乳などで煮て、均質でなめらかにまとまった状態にしたものです。
粒がなく、べたつかず、まとまりやすいことが、この段階の条件です。
【選択肢別解説】
1:○ バナナペーストは、粒がなく均質でなめらかです。
適度な粘りがあってまとまりやすく、パン粥と同程度の段階に合っています。
2:× 炒り卵は、ぽろぽろとばらけやすく、口の中でまとまりません。
ばらけた粒を誤嚥する危険があるため、この段階には合いません。
3:× ふろふき大根は形があり、かんで押しつぶす必要があります。
つぶしたときに水分が出やすく、パン粥より上の段階の料理です。
4:× 茶碗蒸しは、口の中でつぶすと水分が分離しやすい(離水しやすい)料理です。
分離した水分を誤嚥しやすいため、むせが出てきた段階には適しません。
【ポイント】
嚥下調整食では「均質性」「まとまりやすさ」「付着性の低さ」に加えて、「離水しないこと」も重要な条件です。
茶碗蒸しや高野豆腐のように水分が出る食品には注意しましょう。