70歳、男性。
くも膜下出血後、意識がなく、経腸栄養剤のみにて 3週間経過したところで、血清ナトリウム値 150 mEq/L、ヘマトクリット値 55%、ツルゴール(皮膚の緊張度)の低下を認めた。
投与エネルギー量の設定を変更せずに対処した栄養管理に関する記述である。
最も適当なのはどれか。
1つ選べ。
正答5
解説
正解は5です。
血清ナトリウム値150 mEq/Lの高ナトリウム血症、ヘマトクリット値55%の血液濃縮、ツルゴールの低下がみられます。
これらは、水分が不足した高張性脱水を示しています。
【選択肢別解説】
1:× 1.0 kcal/mLから2.0 kcal/mLの栄養剤にすると、同じエネルギーで水分量が減ります。
脱水をさらに悪化させるので不適切です。
2:× たんぱく質エネルギー比率を下げても、不足した水分は補えません。
脱水を改善する直接の対処にはなりません。
3:× 脂肪エネルギー比率を上げても、水分不足は改善しません。
脱水の対処とは関係がありません。
4:× ナトリウム投与量を増やすと、高ナトリウム血症が悪化します。
高張性脱水では、ナトリウムより水分の補給が必要です。
5:○ 投与する水分量を増やすと、不足した自由水が補われます。
血清ナトリウム値とヘマトクリット値が下がり、脱水が改善します。
【ポイント】
意識障害で口渇を訴えられない患者は、経腸栄養中に水分不足になりやすいです。
濃厚な栄養剤を使う場合は、追加の水分量を必ず確認します。