K 社に勤務する管理栄養士である。
これまでも、特定健康診査・特定保健指導を実施していたが、社員の脳・心血管疾患の罹患率は高い状態が続き、改善がみられない。
そこで、健康保険組合と協議して、実施内容を見直すことになった。
これまで保健指導を呼びかけても反応しなかった無関心層をターゲットとし、保健指導の利用を促すチラシを作成した。
ナッジを活用したチラシとして、最も適切なのはどれか。
1つ選べ。
正答1
解説
正解は1です。
ナッジとは、選択の自由を残したまま、人が望ましい行動を自然に選びやすくなるように働きかける手法です。
無関心層には、損得の説明や脅しよりも「周りの多くの人がしている」という社会規範を示すほうが行動につながりやすいとされます。
この問題は、その考え方に沿ったチラシを選ぶ問題です。
【選択肢別解説】
1:○ 「2人に1人が受けた」と、同じ会社の多くの人が保健指導を受けていることを強調しています。
「みんながしているなら自分も」という社会規範に訴えるナッジで、無関心層の行動を後押しします。
2:× 実施率が目標に「達していない」ことを伝えると、受けていない人が多いことが印象に残ります。
「受けなくても普通」という逆の規範を示してしまい、ナッジとしては逆効果になりえます。
3:× 「受けないと病気のリスクが高まる」と恐怖に訴える内容です。
無関心層は脅しの情報を避けやすく、行動の変化につながりにくいとされます。
4:× 受けた場合の利点を並べた、通常の情報提供型のチラシです。
内容は誤りではありませんが、関心の低い人は読み飛ばしやすく、ナッジを活用したものとはいえません。
【ポイント】
ナッジの代表的な要素は、社会規範(多くの人がしている)、初期設定(デフォルト)、手間を減らす工夫、タイミングです。
無関心層への働きかけでは、情報量を増やすより「選びやすくする」工夫が重視されます。