25歳、女性。
易疲労感があり来院した。
血液検査結果で WBC 1,060/μL、RBC 186万/μL、Hb 5.8 g/dL、血小板 8万/μL、網赤血球 1‰(基準値 2 〜27‰)、MCV 91.3 fL(基準値 80〜98 fL)、MCH 31.1 pg(基準値 28〜32 pg)、MCHC 34.1%(基準値 30〜36%)、Cr 0.6 mg/dL、総ビリルビン 0.3 mg/dL であった。
考えられる疾患として、最も適切なのはどれか。
1つ選べ。
正答3
解説
正解は3です。
血液検査の結果から貧血の種類を推定する症例問題です。
注目点は、白血球(1,060/µL)・赤血球(186万/µL)・血小板(8万/µL)がすべて減少していること、網赤血球が1‰と減っていること、そしてMCV 91.3 fLなどの赤血球指数が基準範囲内であることです。
【選択肢別解説】
1:× 鉄欠乏性貧血は考えにくいです。
鉄欠乏性貧血はMCVとMCHCが低い小球性低色素性貧血になりますが、本例のMCVは91.3 fLと正常です。
また、白血球や血小板まで減ることは通常ありません。
2:× ビタミンB12欠乏性貧血は考えにくいです。
ビタミンB12欠乏ではMCVが高い大球性貧血になりますが、本例は正球性です。
3:○ 再生不良性貧血が最も考えられます。
骨髄の造血幹細胞が減って赤血球・白血球・血小板のすべてがつくられなくなる病気で、汎血球減少、網赤血球の減少、正球性正色素性貧血という本例の所見と一致します。
4:× 溶血性貧血は考えにくいです。
溶血性貧血では骨髄が赤血球を盛んにつくるため網赤血球が増加し、間接ビリルビンも上昇します。
本例は網赤血球が1‰と少なく、総ビリルビンも0.3 mg/dLと正常です。
【ポイント】
貧血の鑑別は、まずMCVで小球性・正球性・大球性に分け、次に網赤血球で骨髄の造血能を判断します。
汎血球減少と網赤血球の減少がそろえば、再生不良性貧血を考えます。