72歳、男性。
COPD の外来患者。
独居。
体重 41 kg、BMI 16.0 kg/m 2。
間接熱量計による安静時エネルギー消費量 1,050 kcal/日。
外来栄養食事指導を行うこととなり、 1日の栄養摂取量を評価したところ、エネルギー 1,350 kcal、たんぱく質45 g であった。
食事は毎食コンビニエンスストアで購入している。
この男性に、補食として 1品追加購入するよう指導した。
補食の例として、最も適当なのはどれか。
1つ選べ。
正答3
解説
正解は3です。
COPD(慢性閉塞性肺疾患)では、呼吸に多くのエネルギーを使うため、エネルギー消費量が増えて体重が減りやすくなります。
本例は BMI 16.0 kg/m² で、エネルギーとたんぱく質の両方が不足しています。
補食には、少量で高エネルギー・高たんぱく質のものが適しています。
【計算】
必要エネルギーは安静時エネルギー消費量の1.5倍程度とし、1,050×1.5=約1,580 kcal です。
現在の摂取量1,350 kcal では、約230 kcal 不足しています。
たんぱく質は1.2〜1.5 g/kg 程度とし、41 kg×1.2〜1.5=約49〜62 g です。
現在の45 g では不足しています。
【選択肢別解説】
1:× 即席春雨スープはエネルギーが少なく、たんぱく質もほとんど含みません。
汁物で量も多いため、満腹感の割に栄養を補えません。
2:× フライドポテトはエネルギーは多いものの、たんぱく質が少ない食品です。
食塩も多く、エネルギーとたんぱく質を同時に補う補食としては劣ります。
3:○ カスタードシュークリームは100 g で約200 kcal 以上のエネルギーがあり、卵や牛乳に由来するたんぱく質も含みます。
少量で食べやすく、不足しているエネルギーとたんぱく質を同時に補えるので最も適当です。
4:× レモンシャーベットは糖分によるエネルギーはありますが、たんぱく質をほとんど含みません。
200 g と量も多く、胃が膨らむと呼吸の妨げにもなります。
5:× ところてんはほとんどエネルギーがなく、たんぱく質も含みません。
低体重の改善を目的とした補食には適しません。
【ポイント】
COPD では、1回の食事量を増やすと腹部が張って呼吸が苦しくなるため、少量で高エネルギーの補食を活用します。
脂質は呼吸商が低く、二酸化炭素の産生が少ないエネルギー源として利用しやすい栄養素です。