患者がある方向へ運動しようとする際に、運動を行う直前に理学療法士が反対方向へ徒手的な刺激を加えることで、目的とする運動が誘導されやすくなる。
この現象に関与しているのはどれか。
正答2
解説
正解は2です。
運動の直前に反対方向へ徒手的な刺激を加えると、これから働く筋(主動作筋)が素早く引き伸ばされます。
この伸張が筋の収縮を起こしやすくする現象で、固有受容性神経筋促通法(PNF)などで用いられます。
【選択肢別解説】
1:× 相反抑制は、ある筋が収縮するときに拮抗筋が抑制される仕組みです。
主動作筋を伸張して収縮を促す現象の説明にはなりません。
2:○ 主動作筋が引き伸ばされると、筋紡錘が興奮し、Ia線維を介して同じ筋の収縮が反射的に促されます。
この伸張反射によって、目的の方向への運動が誘導されやすくなります。
3:× 屈曲反射は、皮膚への痛み刺激などで四肢を引っ込める防御的な反射です。
反対方向への徒手的な刺激で運動を促す現象とは異なります。
4:× 遠心性模写(遠心性コピー)は、運動の指令の写しを感覚系へ送り、運動の結果を予測する仕組みです。
外からの刺激で筋の収縮を促す現象ではありません。
5:× 作用・反作用の法則は、力を加えた物体が同じ大きさで反対向きの力を受けるという力学の法則です。
神経の働きによる運動の誘導を説明するものではありません。
【ポイント】
伸張刺激(ストレッチ)は筋紡錘とIa線維による伸張反射を利用した促通手技です。
相反抑制は拮抗筋の抑制、伸張反射は同じ筋の促通と区別します。