5 歳の男児。
脳性麻痺で痙直型四肢麻痺である。
粗大運動機能は側臥位までの寝返りが可能。
背臥位と背臥位から引き起こしたときの状態を図に示す。
臨床症状として可能性が低いのはどれか。
正答4
解説
正解は4です。
この問題は可能性が低いものを選ぶので、○ が答え(みられにくい症状)です。
図の背臥位では、両上肢を挙上して肘を曲げ、肩を後ろへ引いた姿勢をとっています。
引き起こしでは、頭部から体幹・下肢までが伸展したまま1本の棒のように持ち上がり、股関節は屈曲しません。
背臥位で伸筋緊張が強まる緊張性迷路反射の影響が残った、痙直型四肢麻痺の典型的な姿勢です。
【選択肢別解説】
1:× 痙直型では伸張反射が亢進するため、足クローヌスは陽性になりやすいです。
2:× 下肢は伸展・内転・内旋・足関節底屈の伸筋共同運動のパターンをとりやすいです。
図でも下肢は伸展したままです。
3:× 背臥位で伸筋緊張が強まり、引き起こしでも体が反り返る所見は、緊張性迷路反射の残存を示します。
4:○ パラシュート反応は、倒れたときに上肢を伸ばして体を支える保護伸展反応です。
健常児では生後6〜9か月ころに出現し、座位や立位の獲得に関わります。
側臥位までの寝返りしかできない重度の本児では、出現している可能性は低いです。
5:× 痙直型では股関節内転筋の痙性が強く、股関節外転の可動域制限が起こりやすいです。
【ポイント】
重度の痙直型脳性麻痺では原始反射が残り、立ち直り反応や保護伸展反応などの高次の姿勢反応が出にくくなります。