正答3
解説
正解は3です。
前問の後方引き出しテスト陽性から、後十字靱帯の単独損傷と考えられます。
受傷から1か月が経過し、疼痛は軽減していますが、膝関節の後方不安定感が残っています。
後十字靱帯の単独損傷は保存療法が基本で、脛骨の後方移動を抑える筋の強化を優先します。
【選択肢別解説】
1:× 受傷後1か月で疼痛は軽減しており、安静固定を続ける時期ではありません。
長期の固定は筋萎縮や関節拘縮を招きます。
2:× 水中歩行練習は、浮力で荷重を減らしながら行う運動です。
不安定性に対する根本的な治療ではなく、優先度は高くありません。
3:○ 大腿四頭筋は膝蓋腱を介して脛骨を前方へ引く作用をもちます。
大腿四頭筋を強化すると脛骨の後方移動が抑えられ、後十字靱帯の機能を補えます。
4:× 超音波療法は、疼痛の軽減や組織の伸張性の改善に用いる物理療法です。
疼痛が軽減した本例の不安定性に対して優先する治療ではありません。
5:× ハムストリングスは脛骨を後方へ引く作用をもちます。
後十字靱帯損傷で強化を優先すると、脛骨の後方移動を助長するおそれがあります。
【ポイント】
後十字靱帯損傷では大腿四頭筋、前十字靱帯損傷ではハムストリングスの強化を重視します。
いずれも、損傷した靱帯と同じ方向へ脛骨の移動を抑える筋を強化すると考えます。