正答3
解説
正解は3です。
外傷性脳損傷による前頭葉の高次脳機能障害がある患者への、動作指導の方法を問う問題です。
前頭葉の損傷では、注意の配分、計画や手順の組み立て(遂行機能)、誤りへの気付きが障害されます。
そのため、課題を単純にし、一定の手順で繰り返して学習させるのが基本です。
【選択肢別解説】
1:× 起き上がる方向を次々と変えると、手順が定まらず混乱します。
同じ方向と同じ手順で繰り返し練習し、動作を定着させます。
2:× 股・膝・足関節に同時に注意を払う指導は、注意の配分が苦手な患者には負担が大きすぎます。
注意を向ける点を1つに絞って指導します。
3:○ 車椅子操作は、手順を1つずつ確認しながら進めるよう指導します。
ブレーキやフットレストなど手順を分けて確認すると、遂行機能障害があっても安全に動作を覚えられます。
4:× 誤りに自分で気付くのを待つと、誤った手順がそのまま学習されます。
誤りをさせない学習(エラーレスラーニング)の考え方で、その場で修正します。
5:× 上衣と下衣を交互に練習すると、手順が混ざって覚えにくくなります。
1つの動作を決まった手順で習得してから次に進みます。
【ポイント】
前頭葉損傷の動作指導では、環境を単純にし、手順を一定にし、誤りはすぐに修正するのが原則です。
手順書や声かけなど、外的な手がかりを活用することも有効です。