正答3
解説
正解は3です。
高齢女性が転倒後に股関節痛を訴えた場面で、骨盤〜両股関節のエックス線写真から疾患を選ぶ問題です。
写真では右大腿骨近位部(頸部から転子部)の輪郭が左側に比べて不整で、骨折を疑う所見があります。
恥骨・坐骨や恥骨結合には、明らかな骨折線や離開はみられません。
【選択肢別解説】
1:× 股関節脱臼では、大腿骨頭が寛骨臼から外れて位置がずれます。
主に交通事故などの強い外力で起こり、写真でも骨頭が臼蓋から脱出した所見はありません。
2:× 坐骨骨折では坐骨に骨折線がみられます。
写真の坐骨に明らかな骨折線はなく、所見は大腿骨側にあります。
3:○ 大腿骨近位部骨折は、骨粗鬆症のある高齢者が転倒したときに最も起こりやすい骨折です。
右大腿骨近位部の骨の連続性の乱れと、転倒後の股関節痛は、この骨折に一致します。
4:× 恥骨結合離開は、出産や強い外力で恥骨結合の幅が広がる状態です。
写真の恥骨結合に開大はみられません。
5:× 恥骨骨折も高齢者の転倒で起こりえますが、写真の恥骨に明らかな骨折線はありません。
【ポイント】
高齢者の転倒による骨折は、大腿骨近位部、橈骨遠位端、上腕骨近位部、脊椎椎体が代表的です。
大腿骨近位部骨折は頸部骨折と転子部骨折に分けられ、早期手術と早期離床が原則です。