80歳の女性。
慢性心不全。
NYHA分類class Ⅲである。
急性増悪にて入院加療後、退院した。
自宅でのADLは、Barthel Indexによる評価で、食事、移乗、整容、トイレ動作、入浴、着替え、排便、排尿は自立、歩行は歩行器使用にて45m以上可能である。
階段昇降は部分介助を要する。
この患者のBarthel Indexの点数はどれか。
正答4
解説
本問は採点除外(公式で4と5のどちらも正解とされた問題)です。
Barthel Indexは10項目、合計100点でADLの自立度を評価します。
本問では、歩行器を使った歩行を10点とするか15点とするかで合計点が変わります。
原法では、車輪付き歩行器以外の補助具を使って45m以上歩ければ、歩行は15点(自立)とされます。
一方、日本の多くの教科書では「歩行器使用は10点」と説明されています。
問題文の歩行器の種類が示されていないため、厚生労働省は90点(4)と95点(5)のどちらも正解として扱いました。
【計算】
自立している8項目:食事10+移乗15+整容5+トイレ動作10+入浴5+更衣10+排便10+排尿10=75点です。
階段昇降:部分介助なので5点です。
歩行を10点とする場合:75+10+5=90点です。
歩行を15点とする場合:75+15+5=95点です。
【選択肢別解説】
1:× 75点は、自立している8項目だけの合計です。
歩行と階段昇降の点数が加算されていません。
2:× 80点は、歩行と階段昇降の合計を5点とした場合の値です。
歩行器で45m以上歩ける歩行は少なくとも10点、階段の部分介助は5点なので、合計は15点以上になります。
3:× 85点は、歩行と階段昇降の合計を10点とした場合の値です。
歩行か階段昇降のどちらかを低く採点しており、条件と合いません。
4:○ 歩行器使用の歩行を10点とすると、75+10+5=90点になります。
日本の教科書で一般的な採点です。
5:○ 歩行器使用の歩行を、補助具を使った自立歩行として15点とすると、75+15+5=95点になります。
原法の定義に沿った採点で、こちらも正解とされました。
【ポイント】
Barthel Indexで自立時15点なのは移乗と歩行の2項目、5点なのは整容と入浴の2項目です。
歩行の15点は「杖や装具などの補助具は使ってよいが、車輪付き歩行器は除く」と定義されている点に注意します。