正答3
解説
正解は3です。
肺尖部がん(Pancoast腫瘍)は、すぐ上にある腕神経叢の下部に浸潤しやすい腫瘍です。
症状の範囲は環指・小指から前腕中央の内側までで、C8とT1の皮膚分節にあたります。
C8とT1の神経根が合流するのは下神経幹です。
【選択肢別解説】
1:× C7神経根の皮膚分節は中指が中心です。
環指・小指から前腕内側の症状とは合いません。
2:× C8神経根は環指・小指と前腕遠位の内側を支配します。
しかし前腕中央の内側にはT1の領域も含まれるため、C8神経根だけでは範囲を説明できません。
3:○ 下神経幹はC8とT1の神経根からなり、肺尖部のすぐ上を走行します。
C8とT1の皮膚分節にあたる症状の範囲とも一致します。
4:× 外側神経束はC5〜C7からなり、筋皮神経や正中神経の外側根になります。
主に上肢の橈側を支配し、尺側の症状とは合いません。
5:× 後神経束はC5〜T1からなり、橈骨神経と腋窩神経になります。
上肢の背側と外側を支配し、手の尺側の症状とは合いません。
【ポイント】
Pancoast腫瘍は、下神経幹の障害による手の尺側の痛みや手内筋の萎縮を起こします。
交感神経幹に及ぶとHorner症候群(縮瞳・眼瞼下垂・顔面の発汗低下)を伴います。