正答2
解説
正解は2です。
図の患児は、片手で台に寄りかかって体を支え、体幹を前に傾け、股関節と膝関節を曲げて内側に寄せ、一方の足は尖足位でつま先立ちになっています。
体幹の抗重力的な安定性が乏しく、上肢の支えに頼って立位を保っている状態です。
GMFCS(粗大運動能力分類システム)レベルⅢは、屋内では手に持つ歩行補助具を使って歩けるレベルです。
【選択肢別解説】
1:× 長下肢装具で膝を伸展位に固定しても、不安定な体幹は改善しません。
12歳のGMFCSレベルⅢの児で、まず優先するのは体幹の安定です。
2:○ 腹筋と背筋を同時に働かせる(同時収縮)練習で体幹を安定させると、上肢で寄りかからなくても立位を保ちやすくなります。
立位や歩行の土台となる体幹の安定性を高めることが最も優先されます。
3:× 選択的後根切断術は下肢の痙縮を減らす外科的治療です。
適応となる例は限られ、図に示された体幹の不安定さの問題を直接解決するものではありません。
4:× 体幹が不安定なまま歩行時の介助を減らすと、代償的な屈曲姿勢がさらに強まり、転倒の危険も高まります。
介助量の調整は姿勢の安定が得られてから行います。
5:× 患児はすでに上肢で寄りかかって立位を保っています。
上肢での支持を強めても体幹の安定性は高まらず、上肢への依存を減らすことが目標になります。
【ポイント】
痙直型両麻痺の屈曲姿勢では、上肢の支えに頼る背景に体幹の不安定さがあります。
体幹の同時収縮で姿勢の土台を作ってから、立位・歩行の練習へ進めます。