78 歳の男性。
18 時に突然右上下肢の脱力、呂律困難を自覚し救急搬送された。
元々ADL は自立しており、高血圧症に対して通院中であった。
19 時に病院に到着し、頭部単純CT で明らかな異常所見は見つからなかった。
次に行う頭部画像検査で最も適切なのはどれか。
正答1
解説
正解は1です。
突然の右上下肢の脱力と構音障害で発症し、約1時間後の頭部単純CTで異常がない症例です。
単純CTは出血の除外には有用ですが、発症早期の脳梗塞はほとんど写りません。
【選択肢別解説】
1:○ MRIの拡散強調画像(DWI)は、発症後早期から脳梗塞の病巣を高信号として描出できます。
血栓溶解療法などの治療方針を決めるためにも、次に行うべき検査です。
2:× PET(陽電子放出断層撮影)は脳の糖代謝などを評価する検査です。
準備に時間がかかり、超急性期脳梗塞の診断には用いません。
3:× SPECT(単一光子放射断層撮影)は脳血流を評価する検査です。
慢性期の血流評価などに用いるもので、急性期の病巣診断の第一選択ではありません。
4:× 造影CTは腫瘍や血管病変の評価に用いますが、早期の梗塞巣を描出する力は低いです。
超急性期の梗塞巣の検出には、MRIの拡散強調画像が優れています。
5:× 頭部X線検査では脳実質は描出できません。
骨折の評価などに用いるもので、脳卒中の診断には役立ちません。
【ポイント】
脳卒中が疑われたら、まず単純CTで脳出血を除外します。
出血がなく脳梗塞が疑われる場合は、MRI拡散強調画像で早期の梗塞巣を確認します。