正答4
解説
正解は4です。
図では、内腔の表面を数層の上皮細胞が覆っています。
最表層には、細胞質が広く淡明で、表面が丸く膨らんだ大型の細胞(被蓋細胞、傘細胞)が並んでいます。
その下に核が比較的そろった細胞が数層あり、上皮の下には線維性の結合組織がみられます。
これは尿路上皮(移行上皮)の特徴であり、尿管の組織と判断できます。
【選択肢別解説】
1:× 気管の上皮は、線毛と杯細胞をもつ多列線毛円柱上皮です。
粘膜下に気管軟骨や気管腺がみられ、図の上皮とは異なります。
2:× 食道の上皮は、角化しない重層扁平上皮です。
表層の細胞は扁平になり、図のような丸く膨らんだ被蓋細胞はみられません。
3:× 大腸の上皮は、杯細胞を多く含む単層円柱上皮です。
陰窩と呼ばれる管状の腺が規則正しく並ぶ点で、図とは異なります。
4:○ 尿管は、表層に被蓋細胞をもつ尿路上皮(移行上皮)で覆われています。
図の上皮の形態はこれに一致します。
5:× 甲状腺は、単層立方上皮で囲まれた濾胞が集まった臓器です。
濾胞内にコロイドがみられ、図のような重層の上皮はありません。
【ポイント】
尿路上皮は、腎盂、尿管、膀胱、尿道の一部を覆う上皮です。
伸び縮みに応じて層の厚さが変わり、最表層の被蓋細胞が見分ける手がかりになります。