正答4
解説
正解は4です。
心房中隔欠損症〈ASD〉では、心房レベルで左房から右房へ血液が流れ込みます。
その結果、右房と右室に容量負荷がかかり、右室が拡大します。
右室の容量負荷では、心室中隔が左室後壁と同じ方向に動く奇異性運動がみられます。
【選択肢別解説】
1:× 非対称性中隔肥厚は、心室中隔が左室後壁より著しく厚くなる所見です。
肥大型心筋症に特徴的で、ASDではみられません。
2:× 容量負荷で扁平化するのは右室ではなく、心室中隔に押された左室です。
拡張期に左室が「D」字状に扁平化するのが右室容量負荷の所見です。
3:× 心筋の一部が収縮期に外側へ動く逆方向運動(ディスキネジー)は、心筋梗塞などの壁運動異常でみられます。
ASDの所見ではありません。
4:○ 右室が容量負荷で拡大すると、心室中隔は収縮期に左室の中心へ向かわず、右室側へ動きます。
この心室中隔の奇異性運動はASDでよくみられる所見です。
5:× 僧帽弁の収縮期前方運動〈SAM〉は、閉塞性肥大型心筋症で左室流出路が狭くなるときにみられます。
ASDの所見ではありません。
【ポイント】
「右室容量負荷(ASDなど)は中隔の奇異性運動と拡張期の左室扁平化、右室圧負荷は収縮期の左室扁平化」と区別します。