正解を2つ選んでください。
正答1・4
解説
正解は1と4です。
透過型電子顕微鏡の標本は、光学顕微鏡の標本よりはるかに薄く切る必要があります。
そのため、固定、包埋、染色のそれぞれに専用の方法を用います。
【選択肢別解説】
1:○ 生体組織は電子線をほとんど散乱しないため、そのままではコントラストがつきません。
酢酸ウランやクエン酸鉛などの重金属で電子染色を行います。
2:× 包埋にはパラフィンではなく、エポキシ樹脂などの硬い樹脂を用います。
超薄切片をつくるには、パラフィンでは柔らかすぎるためです。
3:× 前固定にはエタノールではなくグルタルアルデヒドを用います。
グルタルアルデヒドは蛋白質を強く架橋し、微細構造をよく保ちます。
4:○ 後固定には四酸化オスミウム(オスミウム酸)を用います。
脂質を固定するとともに、電子密度を高めてコントラストをつける働きもあります。
5:× 置換にはイソプロパノールではなく、酸化プロピレン(プロピレンオキシド)を用います。
エタノールで脱水したあと、樹脂とよく混ざる溶媒に置き換えるためです。
【ポイント】
透過型電子顕微鏡標本は「グルタルアルデヒドで前固定、オスミウム酸で後固定、エタノールで脱水、酸化プロピレンで置換、エポキシ樹脂で包埋、超薄切、電子染色」の順で覚えます。