正答3
解説
正解は3です。
写真の矢印は、好中球の数倍ほどの大きさで、洋ナシ形から卵円形の構造物を指しています。
細胞質はライトグリーンに染まって淡い灰緑色を示し、内部に淡く染まる細長い核が偏在しています。
周囲には好中球が多く、炎症を伴っています。
これらはPapanicolaou染色でみる腟トリコモナス(Trichomonas vaginalis)の特徴です。
【選択肢別解説】
1:× カンジダは仮性菌糸や分芽胞子として、赤褐色から淡い紫色の細長い構造や小さな楕円形の構造として見えます。
写真の洋ナシ形の構造物とは異なります。
2:× クラミジアは細胞内に寄生し、感染細胞の細胞質に封入体としてとらえられます。
写真のような単独で存在する洋ナシ形の構造物にはなりません。
3:○ 腟トリコモナスは洋ナシ形の原虫で、灰緑色の細胞質と淡く偏在する核をもちます。
写真の構造物はこの特徴と一致し、炎症細胞の増加もトリコモナス腟炎に合います。
4:× クリプトコッカスは厚い莢膜をもつ円形の酵母様真菌で、主に髄液や肺の検体でみられます。
子宮頸部擦過標本の所見ではありません。
5:× サイトメガロウイルスに感染した細胞は大きくなり、核内にフクロウの目のような封入体をもちます。
写真の構造物とは異なります。
【ポイント】
トリコモナスは「好中球より大きい洋ナシ形、灰緑色の細胞質、淡く偏在する核」で見分けます。
鞭毛はPapanicolaou染色では見えにくいことが多いです。