次の文を読み83、84の問いに答えよ。
30歳の女性。
出産後に発熱が続き、蝶形紅斑および蛋白尿を認めたため入院した。
腎生検を行い、蛍光抗体法によってC1qを染色した結果(別冊No. 12)を別に示す。
この患者に認められる可能性の高い自己抗体はどれか。
2つ選べ。
正解を2つ選んでください。
正答1・3
解説
正解は1と3です。
蝶形紅斑、蛋白尿、腎糸球体へのC1q沈着から、全身性エリテマトーデス〈SLE〉とループス腎炎が考えられます。
写真では糸球体の毛細血管壁などにC1qが顆粒状に沈着しており、免疫複合体による腎炎を示しています。
SLEに特徴的な自己抗体を選ぶ問題です。
【選択肢別解説】
1:○ 抗核抗体はSLEのほぼ全例で陽性になります。
感度が高いため、SLEを疑ったときのスクリーニングに用います。
2:× 抗Jo-1抗体は抗アミノアシルtRNA合成酵素抗体の一つで、多発性筋炎・皮膚筋炎に特徴的です。
SLEの自己抗体ではありません。
3:○ 抗DNA抗体、特に抗二本鎖DNA抗体はSLEに特異性の高い自己抗体です。
ループス腎炎の発症や疾患の活動性とよく相関します。
4:× 抗平滑筋抗体は自己免疫性肝炎で陽性になる自己抗体です。
SLEに特徴的ではありません。
5:× 抗セントロメア抗体は全身性強皮症の限局皮膚硬化型(CREST症候群)に特徴的です。
SLEの自己抗体ではありません。
【ポイント】
SLEに特異性の高い抗体は「抗二本鎖DNA抗体と抗Sm抗体」です。
抗核抗体は感度が高く、特異性は低い点と区別します。