肺の特殊染色標本(別冊No. 5)を別に示す。
染色法はどれか。
正答4
解説
正解は4です。
肺組織中の病原体を検出する特殊染色について問う問題です。
染色法は、病原体の色と背景の色の組合せから判断します。
標本では、背景の組織が淡い緑色に染まっています。
その中に、黒色から黒褐色に縁取られた円形の酵母様の菌体と、くびれをもつ細長い菌糸状の構造が多数みられます。
真菌の細胞壁が黒く、背景がライトグリーンで緑色に染まる組合せは、Grocott染色の特徴です。
【選択肢別解説】
1:× Gram染色では細菌が青紫色(陽性)または赤色(陰性)に染まり、背景が緑色になることはありません。
2:× オルセイン染色は弾性線維やB型肝炎ウイルスの表面抗原を茶褐色に染める方法です。
真菌を黒く染める方法ではありません。
3:× Giemsa染色は細胞を青紫色系に染める方法で、真菌が黒色に、背景が緑色に染まることはありません。
4:○ Grocott染色はクロム酸で真菌の多糖を酸化し、メテナミン銀で黒色に染める方法です。
対比染色にライトグリーンを用いるため、背景が緑色になり、図の所見と一致します。
5:× ムチカルミン染色は上皮性粘液やクリプトコックスの莢膜を赤色に染める方法で、図の黒色の菌体とは一致しません。
【ポイント】
組織中の真菌の検出にはGrocott染色とPAS反応が代表です。
ニューモシスチスの検出にもGrocott染色が用いられます。