頸部リンパ節穿刺吸引細胞診のPapanicolaou染色標本(別冊No. 7)を別に示す。
考えられるのはどれか。
正答4
解説
正解は4です。
リンパ節の穿刺吸引細胞診で、リンパ球以外の異型細胞が何かを判断する問題です。
頸部リンパ節では、頭頸部や肺の癌の転移がよく問題になります。
標本では、背景に小型で円形のリンパ球が多数みられ、リンパ節の穿刺であることがわかります。
中央には、細胞質がオレンジGで鮮やかな橙赤色に染まった大型の異型細胞が集まっています。
細胞の形は多角形や不整形で、濃く染まった不整な核をもちます。
この橙色の細胞質は角化を示しており、扁平上皮癌の転移と判断できます。
【選択肢別解説】
1:× 腺癌では細胞質がライトグリーンに淡く染まり、核小体が明瞭な細胞が腺腔様の集塊をつくります。
橙色の角化は示しません。
2:× 小細胞癌は細胞質が乏しい小型の細胞が、木目込み細工様に密に並びます。
角化した大型の細胞はみられません。
3:× 脂肪肉腫は脂肪滴をもつ脂肪芽細胞などが出現する肉腫で、角化細胞はみられません。
4:○ 細胞質がオレンジGで橙色に染まる角化と、多形性の強い大型異型細胞は扁平上皮癌の特徴です。
背景のリンパ球と合わせ、扁平上皮癌のリンパ節転移と考えられます。
5:× 悪性リンパ腫では、異型のあるリンパ球系の細胞が結合せずに一様に散在します。
角化した細胞はみられません。
【ポイント】
Papanicolaou染色でオレンジGに染まる細胞質は角化を示します。
「オレンジ色の異型細胞は扁平上皮癌」と覚えておきましょう。