正答1
解説
正解は1です。
ADH不適合分泌症候群〈SIADH〉は、血漿浸透圧が低いにもかかわらずADH(抗利尿ホルモン)が分泌され続ける病態です。
腎での水の再吸収が増え、体内に水が貯留します。
誤っているものを選ぶ問題なので、答えとなる誤った記述に○、正しい記述に×を付けています。
【選択肢別解説】
1:○ SIADHでは脱水はみられません。
水が体内にたまる状態ですが、浮腫はなく、循環血漿量は正常かやや増加しています。
2:× 尿浸透圧は高くなります。
ADHの作用で尿が濃縮され、血漿浸透圧が低いのに尿浸透圧は高いという不適切な状態になります。
3:× 意識障害を生じます。
急速あるいは高度な低ナトリウム血症では、脳浮腫により頭痛、けいれん、意識障害が起こります。
4:× 低ナトリウム血症がみられます。
水の貯留によりナトリウムが薄まる希釈性低ナトリウム血症です。
5:× 肺小細胞癌は病因の一つです。
腫瘍がADHを異所性に産生します。
ほかに中枢神経疾患や肺疾患、薬剤も原因になります。
【ポイント】
SIADHは「低ナトリウム血症なのに脱水がなく、尿が濃い」状態です。
治療の基本は水分制限であり、脱水による低ナトリウム血症とは対応が逆になります。