正答5
解説
正解は5です。
急性心筋梗塞の診断には、心筋細胞が壊れて血中に出てくる「心筋傷害マーカー」が使われます。
心臓に負荷がかかると分泌されるホルモンとは目的が異なります。
この問題は心筋梗塞の診断に用いないものを選ぶので、○ が答え(診断に用いない検査)です。
【選択肢別解説】
1:× クレアチンキナーゼMB分画〈CK-MB〉は心筋に多く含まれる酵素です。
発症後4〜6時間ほどで上昇し、心筋梗塞の診断に使われます。
2:× ミオグロビンは分子量が小さく、心筋傷害後1〜2時間で早期に上昇します。
特異性は低いものの、早期診断の補助に使われます。
3:× 心筋トロポニンT〈cTnT〉は心筋に特異性が高い構造蛋白です。
現在の心筋梗塞診断で最も重視されるマーカーです。
4:× 心臓型脂肪酸結合蛋白〈H-FABP〉は心筋細胞の細胞質にある小さな蛋白です。
発症早期から上昇し、迅速診断キットにも使われています。
5:○ 脳性ナトリウム利尿ペプチド〈BNP〉は心筋梗塞の診断には用いません。
BNPは心室の壁に負荷がかかると分泌されるホルモンです。
主に心不全の診断や重症度の評価に使われます。
【ポイント】
心筋傷害マーカーは上昇の早い順に、ミオグロビン・H-FABP、次いでCK-MB・トロポニンです。
BNPとNT-proBNPは「心不全のマーカー」として区別して覚えましょう。