心尖部四腔像の収縮期カラードプラ像(別冊No. 3)を別に示す。
この症例で考えられる心雑音はどれか。
正答4
解説
正解は4です。
別冊No. 3は心尖部四腔像の収縮期のカラードプラ像です。
画像の右側(左心系)で、僧帽弁の位置から左房の奥へ向かって、黄色と水色が混じったモザイク状の血流が広がっています。
収縮期に左室から左房へ逆流する高速の乱流であり、僧帽弁閉鎖不全症の所見です。
左室内の青い血流は、左室流出路へ向かう正常な駆出血流です。
【選択肢別解説】
1:× 連続性雑音は、収縮期から拡張期にかけて途切れずに聴こえる雑音です。
動脈管開存症などでみられ、僧帽弁閉鎖不全症の雑音ではありません。
2:× 拡張早期雑音は、Ⅱ音の直後から始まる高調の雑音です。
大動脈弁閉鎖不全症の代表的な雑音です。
3:× 前収縮期雑音は、拡張期の終わりに心房が収縮して狭い僧帽弁を血液が通るときに生じます。
僧帽弁狭窄症でみられます。
4:○ 僧帽弁閉鎖不全症では、収縮期の始めから終わりまで左室から左房へ逆流が続きます。
そのためⅠ音からⅡ音まで持続する全収縮期雑音が心尖部で聴かれます。
5:× 駆出性収縮期雑音は、収縮中期に強くなるダイヤモンド型の雑音です。
大動脈弁狭窄症などでみられ、逆流性の雑音とは異なります。
【ポイント】
収縮期の逆流(僧帽弁閉鎖不全・三尖弁閉鎖不全・心室中隔欠損)は全収縮期雑音、収縮期の狭窄(大動脈弁狭窄)は駆出性雑音です。
カラードプラでは、プローブへ向かう血流が赤、遠ざかる血流が青で、高速の乱流はモザイクとして表示されます。