心電図(別冊No. 4)を別に示す。
正しいのはどれか。
正答5
解説
正解は5です。
別冊No. 4の心電図は横向きに印刷されており、左に肢誘導、右に胸部誘導が並んでいます。
胸部誘導ではV1からV5にかけてR波がほとんどなく、深いQS型になっています。
さらにV2からV5を中心にSTが大きく上昇し、V6でも上昇がみられます。
一方、Ⅱ・Ⅲ・aVFの下壁誘導には明らかなST上昇はありません。
胸部誘導の広い範囲に梗塞所見が及んでいるため、広範前壁梗塞と判断します。
【選択肢別解説】
1:× 右室梗塞では右側胸部誘導(V4Rなど)でST上昇がみられ、多くは下壁梗塞に合併します。
本例の所見とは異なります。
2:× 下壁梗塞ではⅡ・Ⅲ・aVFにST上昇と異常Q波がみられます。
本例の下壁誘導にはその変化がありません。
3:× 後壁梗塞ではV1・V2に背側の変化の鏡像として高いR波とST低下がみられます。
本例のV1・V2はQS型でST上昇しており、逆の所見です。
4:× 高位側壁梗塞ではⅠとaVLに限局したST上昇がみられます。
本例は胸部誘導全体に変化が及んでいるので該当しません。
5:○ V1からV5(V6)にわたる広い範囲でQS型とST上昇がみられ、広範前壁梗塞の所見です。
左冠動脈前下行枝の近位部の閉塞で起こります。
【ポイント】
梗塞部位と誘導の対応は、前壁中隔がV1〜V4、広範前壁がV1〜V6とⅠ・aVL、側壁がⅠ・aVL・V5・V6、下壁がⅡ・Ⅲ・aVFです。
後壁梗塞だけは鏡像変化(V1・V2の高いR波)で判断します。