小脳のKlüver-Barrera染色標本(別冊No. 6)を別に示す。
矢印で示すのはどれか。
正答2
解説
正解は2です。
Klüver-Barrera染色は、ルクソールファスト青で髄鞘を青く、クレシル紫で神経細胞を紫色に染める染色法です。
別冊No. 6の左の弱拡大像では、上から分子層、紫色の小型細胞が密集する顆粒層、青く染まる白質(髄鞘)が並び、小脳皮質の層構造が分かります。
右の強拡大像は大型の神経細胞で、中央に核小体の目立つ円形の核があります。
矢印は、その核を取り囲む細胞質に充満した、紫色に濃く染まる粗い顆粒状の物質を示しています。
【選択肢別解説】
1:× 砂粒体は、同心円状の層をなす石灰化小体です。
甲状腺乳頭癌や髄膜腫などでみられ、神経細胞の細胞質の顆粒ではありません。
2:○ Nissl小体は、神経細胞の細胞質にある粗面小胞体とリボソームの集まりです。
クレシル紫で紫色の顆粒状に染まり、図の所見と一致します。
3:× Russell小体は、形質細胞の中に免疫グロブリンがたまってできる、好酸性の球状の封入体です。
神経細胞にはみられません。
4:× Mallory小体は、肝細胞の中にみられる不整形の好酸性の封入体で、アルコール性肝障害などで出現します。
神経細胞の所見ではありません。
5:× アミロイド小体(類でんぷん小体)は、高齢者の脳や脊髄の神経膠細胞の突起内にみられる球状の小体です。
神経細胞の細胞質を埋める顆粒とは異なります。
【ポイント】
Nissl小体は神経細胞が障害されると細胞体の周辺へ移動・消失し、これを中心性色質融解(虎斑融解)と呼びます。
Klüver-Barrera染色は「髄鞘は青、神経細胞とNissl小体は紫」と覚えましょう。