正答5
解説
正解は5です。
この問題はこの疾患で認められないものを選ぶので、○ が答え(認められない所見)です。
写真では、大型の異常細胞が多数を占めています。
細胞質には赤紫色のアズール顆粒が密にあふれ、核の輪郭が見えにくいほどです。
細胞質には、細長い針状の構造(Auer小体)が束になったような線状の模様もみられます。
これらは異常前骨髄球の特徴で、急性前骨髄球性白血病(APL)と考えられます。
APLでは、白血病細胞の顆粒に含まれる組織因子などにより、高頻度に播種性血管内凝固(DIC)を合併します。
【選択肢別解説】
1:× 認められます。
DICでは凝固因子が消費されるため、PTが延長します。
2:× 認められます。
APLのDICでは線溶が強く亢進するため、フィブリン・フィブリノゲン分解産物(FDP)が著しく上昇します。
3:× 認められます。
白血病細胞の増殖による造血抑制と、DICによる消費のため、血小板数は減少します。
4:× 認められます。
DICでフィブリノゲンが消費されて低下すると、赤血球が連銭を作りにくくなり、赤沈は遅延します。
5:○ これは認められません。
アンチトロンビンは凝固を抑える因子で、DICでは凝固亢進に伴って消費され低下します。
APLのDICでは正常範囲にとどまることも多いですが、上昇することはありません。
【ポイント】
APLは、t(15;17)によるPML-RARA融合遺伝子をもつ白血病で、全トランス型レチノイン酸(ATRA)による分化誘導療法が有効です。
APLのDICは線溶亢進型で、フィブリノゲン低下とFDPの著増が特徴です。