正答4
解説
正解は4です。
この心電図では、PQ時間が短く、QRSの立ち上がりがなだらかに傾斜しています。
この立ち上がりの傾斜がδ(デルタ)波で、QRS幅も広がっています。
V1誘導ではQRSの主波が高い陽性R波で、V1・V2ではT波が陰転しています。
これらの所見から、副伝導路が左側にあるA型WPW症候群と判断します。
【選択肢別解説】
1:× 右脚ブロックではありません。
右脚ブロックはV1でrsR′型を示しますが、PQ短縮やδ波は伴いません。
2:× 左脚ブロックではありません。
左脚ブロックではV1が深いQS型またはrS型になり、本例のような高いR波はみられません。
3:× 急性前壁中隔梗塞ではありません。
前壁中隔梗塞ではV1〜V4にST上昇や異常Q波が出ますが、本例のV1は陽性R波です。
4:○ A型WPW症候群です。
PQ短縮・δ波・QRS幅拡大の3徴があり、V1で主波が上向きであることがA型の特徴です。
5:× B型WPW症候群ではありません。
B型は副伝導路が右側にあり、V1のQRS主波が下向き(rS型やQS型)になります。
【ポイント】
WPW症候群は「PQ短縮・δ波・QRS幅拡大」で診断します。
V1の主波が上向きならA型(左側副伝導路)、下向きならB型(右側副伝導路)です。
V1・V2のT波陰転は伝導異常による二次性の変化です。