正答4
解説
正解は4です。
コリンエステラーゼ〈ChE〉はアセチルコリンなどのコリンエステルを分解する酵素です。
血清のChE(偽性ChE)は肝臓で合成され、肝合成能と中毒の両方の指標になります。
【選択肢別解説】
1:× 鉛中毒ではChE活性は低下しません。
鉛はδ-アミノレブリン酸脱水酵素などを阻害し、ヘム合成障害や赤血球の好塩基性斑点を起こします。
2:× 水銀中毒ではChE活性は低下しません。
水銀は主に腎障害や中枢神経障害を起こします。
3:× 青酸中毒ではChE活性は低下しません。
シアンはミトコンドリアのシトクロムcオキシダーゼを阻害し、細胞の酸素利用を止めます。
4:○ 有機リン中毒ではChE活性が著しく低下します。
有機リンがChEの活性中心をリン酸化して不可逆的に阻害するためです。
アセチルコリンが蓄積し、縮瞳や流涎、徐脈などのムスカリン様症状が出ます。
5:× 一酸化炭素中毒ではChE活性は低下しません。
一酸化炭素はヘモグロビンに酸素より強く結合し、酸素運搬を妨げます。
【ポイント】
血清ChEが低下するのは有機リン中毒・肝硬変・低栄養などです。
上昇するのはネフローゼ症候群や脂肪肝で、合成亢進を反映します。