正答5
解説
正解は5です。
組織像から臓器を同定する問題です。
細胞の並び方と層構造に注目します。
別冊No.10では、上縁に薄い線維性の被膜があります。
その直下には小型の細胞が小さな塊状に集まる層があり、続いて淡明な細胞質をもつ細胞が被膜に対して垂直に索状に並ぶ層が広くみられます。
下方では細胞索が不規則な網目状になり、毛細血管(洞様血管)に赤血球が目立ちます。
右下にはやや好塩基性で異なる性状の細胞群がみられます。
【選択肢別解説】
1:× 視床下部は神経組織です。
神経細胞とグリア細胞からなり、図のような層状に並ぶ上皮性の細胞索はみられません。
2:× 下垂体前葉は、好酸性・好塩基性・色素嫌性の細胞が混在して胞巣状に集まります。
被膜の下で層状に並ぶ構造はありません。
3:× 副甲状腺は、主細胞と好酸性細胞が充実性に集まり、間に脂肪細胞が混じります。
図のような規則的な層構造はありません。
4:× 膵臓は、腺房細胞が小葉を作り、その中にLangerhans島が散在します。
腺房と導管がみられる点で図とは異なります。
5:○ 副腎です。
被膜の下に球状帯、細胞が索状に並ぶ束状帯、網目状の網状帯と続く皮質の3層構造が根拠です。
右下の異なる細胞群は髄質と考えられます。
【ポイント】
副腎皮質は外側から「球状帯(鉱質コルチコイド)・束状帯(糖質コルチコイド)・網状帯(副腎アンドロゲン)」です。
束状帯の細胞は脂質に富むため、H-E染色で淡明に見えます。