正答5
解説
正解は5です。
スライド培養は、糸状菌の分生子や菌糸の形を崩さずに観察するための方法です。
大分生子と小分生子の形が菌種の同定の決め手になります。
別冊No.17では、矢印の大分生子は細長い円筒形(鉛筆形)で、壁は薄く平滑です。
内部は複数の隔壁で区切られています。
周囲の菌糸の側面には、小さなしずく形や棍棒形の小分生子が多数付着しています。
【選択肢別解説】
1:× Aspergillus fumigatusは大分生子を作りません。
菌糸の先端が膨らんだ頂嚢の上にフィアライドが並び、小さな分生子が鎖状に連なります。
2:× Epidermophyton floccosumの大分生子は、先端が丸い棍棒形で、数個が房状に集まります。
また、小分生子を作らない点が図と異なります。
3:× Microsporum canisの大分生子は紡錘形で、壁が厚く表面に細かい突起があります。
図の大分生子は壁が薄く平滑で、細長い鉛筆形です。
4:× Sporothrix schenckiiは大分生子を作りません。
菌糸の先端に小さな分生子が花びら状に集まって付着するのが特徴です。
5:○ Trichophyton rubrumです。
菌糸の側面に並ぶしずく形の小分生子と、壁が薄く平滑な鉛筆形の大分生子が根拠です。
【ポイント】
皮膚糸状菌の大分生子は「Trichophytonは鉛筆形で平滑、Microsporumは紡錘形で厚壁・粗面、Epidermophytonは棍棒形で房状」です。
T. rubrumは集落の裏面が赤ワイン色になることも特徴です。