正答2
解説
正解は2です。
腹水は、血管内外の水の出入りのバランスが崩れたときや、腹膜に炎症・腫瘍があるときに貯留します。
静水圧の上昇・膠質浸透圧の低下・リンパの流れの障害・血管透過性の亢進が主な機序です。
この問題は腹水の原因にならないものを選ぶので、○ が答え(原因として誤っているもの)です。
【選択肢別解説】
1:× 腹膜炎は腹水の原因になります。
炎症で血管透過性が高まり、蛋白質に富む滲出液が貯留します。
2:○ 高蛋白血症は腹水の原因にはなりません。
血漿の膠質浸透圧はむしろ高くなり、水分は血管内に保たれます。
腹水の原因になるのは逆の低蛋白血症(低アルブミン血症)です。
3:× 門脈圧亢進症は腹水の原因になります。
肝硬変などで門脈の圧が上がると、静水圧の上昇により漏出液が貯留します。
4:× リンパ管閉塞は腹水の原因になります。
腫瘍や外傷でリンパの流れが妨げられると、乳び腹水などが貯留します。
5:× うっ血性心不全は腹水の原因になります。
右心系の圧上昇で静脈がうっ血し、静水圧の上昇により漏出液が貯留します。
【ポイント】
漏出液は肝硬変・心不全・ネフローゼ症候群(低蛋白血症)、滲出液は炎症や癌の腹膜播種で生じます。