正答2
解説
正解は2です。
採血時の手の開閉(パンピング)は、前腕の筋肉を繰り返し収縮させる動作です。
筋細胞内にはカリウムが高濃度に含まれており、筋収縮によって細胞外へ漏れ出します。
その結果、駆血部より末梢の血液でカリウムが上昇し、偽高値になります。
【選択肢別解説】
1:× リンはパンピングで明らかな偽高値にはなりません。
リンは溶血や全血放置で上昇しますが、筋収縮の影響は小さい項目です。
2:○ カリウムは細胞内液の主要な陽イオンです。
パンピングによる筋収縮で筋細胞から流出し、1 mmol/L 前後上昇することもあります。
3:× クロールは細胞外液に多い陰イオンです。
筋収縮で細胞内から大量に出てくることはなく、偽高値にはなりません。
4:× カルシウムは長時間の駆血による血液濃縮で軽度上昇することはあります。
しかし、筋細胞からの流出による偽高値は起こりません。
5:× ナトリウムは細胞外液の主要な陽イオンです。
細胞内濃度は低いため、筋収縮で偽高値にはなりません。
【ポイント】
カリウムの偽高値は、パンピング、溶血、全血の冷蔵保存、血小板増多症などで起こります。
採血時は手を握ったままにしてもらい、開閉を繰り返させないことが大切です。