正答2
解説
正解は2です。
図は肺のH-E染色標本で、背景には薄い壁で囲まれた多数の肺胞がみられます。
矢印の構造は細長い内腔をもつ管で、壁はエオジンで濃いピンク色に染まる厚い平滑筋層からなり、内腔側に波打つ弾性板がみられます。
内腔は空で、上皮や軟骨はありません。
下方には紫色の上皮で覆われた細気管支が並んで走っています。
このように、気道に伴走する厚い筋性の壁をもつ管は肺動脈の枝です。
【選択肢別解説】
1:× 神経は神経線維が束になった構造で、内腔をもちません。
矢印の構造は明らかな内腔をもつため、神経ではありません。
2:○ 動脈は厚い平滑筋の中膜と、内腔側の波打つ内弾性板をもちます。
肺動脈の枝は細気管支に伴走しており、矢印の構造と一致します。
3:× 肺胞は1層の薄い上皮と毛細血管からなる薄い壁の袋です。
背景の多数の空隙が肺胞で、矢印の厚い壁の管とは異なります。
4:× 気管支は内腔を多列線毛円柱上皮で覆われ、壁に軟骨や気管支腺をもちます。
矢印の構造には上皮も軟骨もありません。
5:× リンパ管は壁が非常に薄く、平滑筋層はごくわずかです。
矢印のような厚い筋性の壁はもちません。
【ポイント】
肺動脈は気管支・細気管支に伴走し、肺静脈は小葉間の隔壁を走ります。
H-E染色で動脈と静脈を見分けるには、壁の厚さと内弾性板の有無に注目します。