正答2
解説
正解は2です。
図は大腸の組織標本で、下方に粘膜の上皮、上方に壊死物や粘液の中に浮かぶ多数の大型の円形の虫体がみられます。
虫体は細胞質が濃い赤紫色(マゼンタ色)に強く染まり、内部に空胞や取り込んだ赤血球様の構造がみえます。
背景の組織は淡い紫色で、核はヘマトキシリンで青く染まっています。
赤痢アメーバの栄養体はグリコーゲンを多く含むため、PAS反応で赤紫色に強く染まります。
【選択肢別解説】
1:× H-E染色では、細胞質はエオジンで淡いピンク色に染まります。
図のように虫体だけが濃い赤紫色に強調されることはありません。
2:○ PAS反応は多糖類を赤紫色に染めます。
グリコーゲンに富むアメーバ栄養体が濃い赤紫色に強調されており、図の色調と一致します。
3:× グロコット染色は真菌などの細胞壁を黒く染め、背景を緑色に染めます。
図のような赤紫色の色調にはなりません。
4:× mucicarmine染色は上皮性粘液やクリプトコックスの莢膜を赤く染める方法です。
アメーバの同定に用いる染色ではありません。
5:× Warthin-Starry染色は鍍銀染色で、スピロヘータやヘリコバクターなどを黒く染めます。
図のような赤紫色の色調にはなりません。
【ポイント】
赤痢アメーバの栄養体は、赤血球を貪食している点とPAS反応陽性の点が特徴です。
大腸ではフラスコ状の潰瘍を作り、肝臓に移ると肝膿瘍を形成します。