正答2
解説
正解は2です。
貧血の原因を考えるには、まず赤血球指数を計算して、小球性、正球性、大球性のどれに当たるかを判断します。
本例は計算すると小球性低色素性貧血であり、その最も多い原因は鉄欠乏性貧血です。
鉄欠乏を確認するには、貯蔵鉄を反映するフェリチンが有用です。
【計算】
平均赤血球容積〈MCV〉=ヘマトクリット値(%)÷赤血球数(百万/μL)×10です。
MCV=21.7÷3.10×10=70 fLです。
平均赤血球ヘモグロビン量〈MCH〉=ヘモグロビン濃度(g/dL)÷赤血球数(百万/μL)×10です。
MCH=6.2÷3.10×10=20 pgです。
平均赤血球ヘモグロビン濃度〈MCHC〉=ヘモグロビン濃度÷ヘマトクリット値×100です。
MCHC=6.2÷21.7×100=約28.6%です。
MCVが80 fL未満、MCHCが31%未満なので、小球性低色素性貧血と判断できます。
【選択肢別解説】
1:× 銅の欠乏でも貧血は起こりますが、まれな原因です。
小球性低色素性貧血の原因の特定には、まず鉄の状態を調べます。
2:○ フェリチンは貯蔵鉄の量を反映します。
鉄欠乏性貧血では低値となるため、原因の特定に最も有用です。
3:× ビタミンB12は巨赤芽球性貧血の原因を調べる項目です。
巨赤芽球性貧血はMCVが高い大球性貧血になるため、本例とは合いません。
4:× ハプトグロビンは溶血性貧血で低下する項目です。
溶血性貧血は通常正球性になるため、本例の原因の特定には適しません。
5:× エリスロポエチンは腎性貧血の評価に用いる項目です。
腎性貧血は通常正球性正色素性になるため、本例とは合いません。
【ポイント】
小球性低色素性貧血では、鉄欠乏性貧血、サラセミア、鉄芽球性貧血、慢性炎症に伴う貧血を鑑別します。
フェリチンは鉄欠乏で低下し、慢性炎症では上昇する点が鑑別に役立ちます。