3歳の男児。
脳性麻痺。
床上に座れるが両手を使えるほどの安定性はない。
四つ這いや伝い歩きで移動できる。
この患児が15 歳時にGMFCS-Expanded and Revised(E&R)で同じレベルであった場合に予想される屋内移動の状態として最も適切なのはどれか。
正答2
解説
正解は2です。
GMFCS(粗大運動能力分類システム)は、脳性麻痺児の粗大運動能力をレベルⅠ〜Ⅴに分類します。
年齢帯ごとに各レベルの特徴が示されており、同じレベルなら将来の移動能力を予測できます。
【選択肢別解説】
1:× 手すりを使わずに階段を昇降できるのは、レベルⅠの特徴です。
3歳時に両手を使うと座位が不安定な児は、レベルⅠにはあたりません。
2:○ 2〜4歳で「床に座れるが両手を使うとバランスを崩しやすい」「四つ這いや伝い歩きで移動する」のはレベルⅡの特徴です。
12〜18歳のレベルⅡでは、屋内では補助具なしで歩けます。
そのため、15歳時の屋内移動は「短い距離を独歩する」が最も適切です。
3:× 自走式車椅子を主な移動手段とするのは、レベルⅢの屋外移動やレベルⅣの特徴です。
レベルⅡの屋内移動には当てはまりません。
4:× 電動車椅子を使うのは、主にレベルⅣの特徴です。
3歳時に四つ這いや伝い歩きができる児の予測としては重すぎます。
5:× 寝返りでも移動できないのは、レベルⅤの特徴です。
本児の運動能力とは大きく異なります。
【ポイント】
GMFCSは、Ⅰ=制限なく歩く、Ⅱ=制限を伴って歩く、Ⅲ=手に持つ歩行補助具で歩く、Ⅳ=電動の移動手段などで移動する、Ⅴ=手動車椅子で運ばれる、と整理できます。
2〜4歳の段階で「伝い歩きができる」かどうかが、ⅡとⅢを分ける目安になります。