25 歳の男性。
右前腕切断。
筋電義手の作製にあたり、ハンドを開くために長短橈側手根伸筋の筋電位を検出した。
近位から見た右前腕横断面の模式図を示す。
ハンドを閉じるために検出する筋はどれか。
正答5
解説
正解は5です。
筋電義手は、断端に残った筋の表面筋電位を電極で拾い、ハンドの開閉を制御します。
開く信号は背側の伸筋(長短橈側手根伸筋)から得ているので、閉じる信号は掌側の屈筋から得ます。
2つの信号が混ざらないよう、開く筋から離れた表層の屈筋を選ぶことが原則です。
【選択肢別解説】
1:× ①は尺骨の掌側にある深層の大きな筋(深指屈筋)です。
深層の筋は皮膚表面の電極で筋電位を拾いにくく、検出部位に向きません。
2:× ②は背側の伸筋群です。
伸筋は開く動作に関わり、開く信号と混ざるため、閉じる信号の検出には使えません。
3:× ③は橈骨の外側にある橈側の筋です。
開く信号を拾う長短橈側手根伸筋と近く、信号が混ざりやすいため不適切です。
4:× ④は掌側の皮下にある細い筋(長掌筋)です。
筋が細く筋電位が小さいうえ、欠損している人もおり、安定した信号源になりません。
5:○ ⑤は掌側・尺側の表層にある屈筋(尺側手根屈筋)です。
皮膚表面に近く大きな筋電位が得られ、背側・橈側の伸筋から離れているため信号が混ざりにくいです。
【ポイント】
前腕筋電義手では、手関節伸筋群で開き、手関節屈筋群で閉じる2部位制御が基本です。
電極は、表層にあり、拮抗筋同士が互いに離れた部位に置きます。