8歳の男児。
小児自閉症と診断されている。
言語発達の遅れがみられ、軽度の精神遅滞を合併している。
小学校に入学した後、「先生が何を言っているか分からない」と訴えた。
保護者も強く希望し、特別支援学校に転校した。
この児とのコミュニケーションにおいて、作業療法士が最も留意すべきなのはどれか。
正答2
解説
正解は2です。
自閉症の児は、耳から入る言葉の情報を理解しにくい一方で、目で見る情報の理解が得意なことが多いです。
本例は言語発達の遅れと軽度の精神遅滞もあり、指示の伝え方を工夫する必要があります。
【選択肢別解説】
1:× 一度に複数の指示を出すと、何をすればよいか分からず混乱します。
指示は1つずつ、短く具体的に伝えます。
2:○ 絵やカード、写真などの視覚的な手がかりは、自閉症児の理解を助けます。
言葉だけでは伝わりにくい本例に、最も留意すべき関わり方です。
3:× 自閉症児は表情や身ぶりから相手の意図を読み取ることが苦手です。
表情の変化に頼るのではなく、具体的で目に見える方法で伝えます。
4:× 時間をおいてから指摘すると、どの行動が不適切だったのか結びつきません。
その場ですぐに、望ましい行動を具体的に示します。
5:× 集団に向けた声かけは、自分への指示だと気づきにくいです。
名前を呼ぶなどして、個別に声をかけます。
【ポイント】
自閉症児への支援は、TEACCH(自閉症児とその家族のための治療と教育)の構造化が代表的です。
場所・時間・手順を目で見て分かる形にすることで、見通しが持てて混乱が減ります。