交通事故により下肢を骨折したが、リハビリテーションの回数が少ないことで、治療者に強い不満をぶつけてしまった。
その後「先生は私を嫌っている」と考える防衛機制はどれか。
正答2
解説
正解は2です。
防衛機制の種類を、具体的な場面から判断する問題です。
患者は治療者に強い不満をぶつけたあと、「先生は私を嫌っている」と考えています。
自分が相手に向けた否定的な感情を、相手が自分に向けていると受け取っている点が鍵です。
【選択肢別解説】
1:× 回避は、不安を引き起こす状況や対象を避けて近づかないようにすることです。
本症例では状況を避けているわけではありません。
2:○ 投影は、自分の中にある受け入れがたい感情や欲求を、相手がもっているものとみなす防衛機制です。
自分の治療者への不満や嫌悪を「先生が私を嫌っている」と置き換えており、投影に当たります。
3:× 否認は、つらい現実をそのまま認めずに否定することです。
本症例は現実を否定しているのではありません。
4:× 抑圧は、受け入れがたい感情や記憶を無意識に押し込めて意識しないようにすることです。
本症例は不満を表に出しており、抑圧とはいえません。
5:× 合理化は、もっともらしい理由をつけて自分の行動や失敗を正当化することです。
本症例の考え方は正当化ではなく、感情を相手に帰属させるものです。
【ポイント】
投影は「自分の感情を相手のものとみなす」、反動形成は「本心と逆の態度をとる」、置き換えは「感情を別の対象に向ける」と区別しましょう。