42 歳の女性。
左の末梢性顔面神経麻痺と診断された。
味覚の異常を訴えている。
舌の異常部位を網かけにした図を示す。
症状がみられる部位として正しいのはどれか。
正答3
解説
正解は3です。
顔面神経の枝である鼓索神経は、同側の舌前方3分の2の味覚を伝えます。
末梢性顔面神経麻痺で鼓索神経分岐部より中枢側が障害されると、麻痺側の舌前方3分の2に味覚障害が生じます。
図の舌は、紙面左下に「右」と書かれており、紙面の右側が患者の左側にあたります。
舌尖が紙面の下側、舌根が上側に描かれています。
【選択肢別解説】
1:× A は左側の舌根部(舌の後方)の一部だけを網かけしています。
舌後方3分の1の味覚は舌咽神経が担うため、顔面神経麻痺の症状部位にはなりません。
2:× B は左側の舌縁に沿った細い帯状の部位です。
顔面神経の味覚支配は舌前方3分の2の半側全体に及ぶため、縁だけの分布にはなりません。
3:○ C は正中線より左側の、舌尖から前方3分の2の範囲を網かけしています。
これは左鼓索神経の支配域と一致し、左末梢性顔面神経麻痺の味覚障害部位として正しいです。
4:× D は右側の舌半分全体を網かけしています。
左の顔面神経麻痺では右側は障害されず、舌後方まで含む分布も顔面神経の支配と一致しません。
5:× E は舌前方3分の2を両側にわたって網かけしています。
一側の顔面神経麻痺では反対側の味覚は保たれるため、両側性の分布にはなりません。
【ポイント】
舌の味覚は前方3分の2が顔面神経(鼓索神経)、後方3分の1が舌咽神経です。
舌の一般感覚は前方3分の2が三叉神経(舌神経)であり、味覚と支配神経が異なる点もよく出題されます。