正答5
解説
正解は5です。
Steinbrocker のステージⅣは、関節の線維性または骨性強直を伴う末期の段階です。
クラスⅢは、身の回りのことがわずかにできるか、ほとんどできない機能状態です。
写真の左手は、手関節から手指にかけて高度の変形がみられ、手指は屈曲して不自然に重なっています。
関節破壊が進んだ手には、矯正ではなく、変形に合わせて支え、痛みを和らげる装具を選びます。
【選択肢別解説】
1:× ナックルベンダーは、中手指節(MP)関節の伸展拘縮に対して屈曲方向へ矯正する装具です。
強直を含む高度変形の手に矯正力をかけるのは不適切です。
2:× Oppenheimer 型装具は、橈骨神経麻痺による下垂手に対し、手関節と MP 関節の伸展を補助する装具です。
本症例の病態には合いません。
3:× IP 関節伸展補助指装具は、指節間(IP)関節の屈曲拘縮を伸展方向へ補助する装具です。
強直した関節には効果がなく、皮膚への圧迫も問題になります。
4:× タウメル継手式手関節装具は、継手の角度を段階的に調節して手関節の拘縮を矯正していく装具です。
末期の強直・高度変形には矯正の適応がありません。
5:○ PE ライト製手関節軟性装具は、柔らかいポリエチレンフォームで作る装具です。
変形した手関節に沿わせて支持・保護でき、皮膚を傷めにくいため、高度変形の手に適しています。
【ポイント】
関節リウマチの装具は、病期が進むほど「矯正」より「支持・保護・疼痛軽減」を目的とします。
脆弱な皮膚と変形した関節には、硬い素材より軟性の素材を選ぶと覚えておきましょう。