26 歳の女性。
通勤途中に2人が亡くなる交通事故を目撃した。
数日後から睡眠障害、集中力の低下、現実感の変化などの症状が生じ、また、交通事故の起きた場所を避け、事故の夢を繰り返しみるようになった。
これらの症状は3週後には消退した。
考えられるのはどれか。
正答4
解説
正解は4です。
本症例は、死亡事故の目撃という強い外傷的出来事のあとに、睡眠障害、集中力の低下、現実感の変化、場所の回避、事故の夢の反復がみられました。
症状は3週間で消えており、1か月未満で治まっています。
外傷後の症状が持続する期間で、急性ストレス障害と外傷後ストレス障害(PTSD)を区別します。
【選択肢別解説】
1:× 解離性障害は、記憶や意識、自己同一性のまとまりが失われる障害です。
本症例は外傷体験の再体験や回避が中心で、急性のストレス反応として説明できます。
2:× 強迫性障害は、不合理とわかっている考えが繰り返し浮かび、確認や洗浄などの行為をやめられない障害です。
本症例の症状とは一致しません。
3:× パニック障害は、予期しない動悸や呼吸困難などのパニック発作が繰り返し起こる障害です。
外傷体験と結びついた再体験や回避は特徴ではありません。
4:○ 急性ストレス障害は、外傷的出来事のあと3日から1か月以内に、侵入症状、回避、解離症状、覚醒症状などが現れる障害です。
3週間で消えた本症例はこれに当たります。
5:× PTSD は同様の症状が1か月を超えて続く場合に診断されます。
本症例は3週間で消えているため当てはまりません。
【ポイント】
急性ストレス障害と PTSD は症状が似ており、持続期間で区別します。
「1か月以内に治まれば急性ストレス障害、1か月を超えて続けば PTSD」と覚えましょう。