34 歳の女性。
掃除と整理整頓が趣味というほど几帳面な性格である。
職場での昇進によって仕事量が増え、そのため夜遅くまで残り、懸命にこなすように努力していた。
しばらくして、抑うつ状態になり、早朝覚醒、体重減少などの身体症状も出現し、精神科を受診した。
抑うつ気分は朝方に強く、夕方に軽くなる傾向が認められる。
この患者でみられやすいのはどれか。
正答2
解説
正解は2です。
本症例は、几帳面で仕事に熱心な性格で、昇進による負担増をきっかけにうつ病を発症しています。
早朝覚醒、体重減少、朝に悪く夕方に軽くなる日内変動は、典型的なうつ病の症状です。
このような病前性格は、Tellenbach のメランコリー親和型性格と呼ばれます。
【選択肢別解説】
1:× まわりくどい説明(迂遠)は、てんかんの性格変化や認知症などでみられる特徴です。
メランコリー親和型の特徴ではありません。
2:○ メランコリー親和型性格の人は、秩序を重んじ、他者への配慮が強く、頼まれると断れない傾向があります。
仕事を抱え込みやすく、うつ病の発症につながります。
3:× 早朝から友人に電話をかけるような行動は、活動性が高まり気分が高揚する躁状態でみられます。
うつ状態の本症例ではみられにくいです。
4:× メランコリー親和型の人は、他人からの評価をとても気にします。
評価を気にしないという記述は逆です。
5:× 不必要なものを次々に買い込む浪費は、躁状態でみられる行動です。
本症例の特徴ではありません。
【ポイント】
メランコリー親和型性格は「几帳面」「責任感が強い」「他者配慮」「秩序志向」が特徴です。
昇進や転居などの環境変化(昇進うつ病・引っ越しうつ病)が発症のきっかけになりやすいことも押さえましょう。