65 歳の男性。
右利き。
左中大脳動脈領域の脳梗塞による右片麻痺。
Brunnstrom 法ステージは上肢、手指および下肢ともにⅢ。
この時の椅子座位での右上肢訓練プログラムとして正しいのはどれか。
正答
解説
本問は採点除外(設問の状況設定が不十分であり、正解が得られないため)です。
厚生労働省は「設問の状況設定が不十分であり、正解が得られないため」として、本問を採点対象から除外しました。
本問は、上肢・手指・下肢ともにBrunnstrom法ステージⅢの右片麻痺に対し、椅子座位で行う右上肢の訓練を図から選ぶ問題です。
ステージⅢは共同運動が随意的に起こるものの、分離運動はまだ難しい段階です。
手指は全体でにぎる集団屈曲はできても、随意的に指を伸ばして物を離すことは困難です。
ただし設問には、痙縮の程度や感覚障害、座位バランス、訓練の目的などの情報がありません。
そのため、どの課題が最も適切かを1つに決められませんでした。
以下は、ステージⅢの一般的な特徴に照らした各課題の目安です。
【選択肢別解説】
1:△ 組んだ両手で机上のボールを前方に転がす訓練です。
非麻痺側の助けを借りて肩の屈曲と肘の伸展を行えるため、ステージⅢでよく用いられる課題です。
ただし状況設定が不十分なため、これを唯一の正解とはできません。
2:△ 組んだ両手を頭上へ挙上し、ペグを把持する訓練です。
両手を組んだ自己介助の挙上はステージⅢでも行えます。
一方で、挙上位でペグを握って離すには手指の随意的な伸展が必要になり、適否の判断が分かれます。
3:△ 上肢を下垂させ、手部で床のボールを転がす訓練です。
体幹を前に倒して上肢を垂らすと、肩周囲の緊張をゆるめながら動かせます。
この段階で用いる考え方もあり、判断が分かれます。
4:× 前方のペグを片手で把持して抜く訓練です。
肘を伸ばして前方へ手を伸ばす分離した動きと、にぎった物を随意的に離す動作が必要です。
ステージⅢには難しい課題です。
5:× 机上の輪を指先でつまみ上げる訓練です。
指先でのつまみには手指の分離した動きが必要で、ステージⅢの手指には難しい課題です。
【ポイント】
ステージⅢでは、共同運動を利用しながら分離運動を引き出す課題を、両手動作や介助を使って行います。
手指の課題は、集団屈曲・集団伸展の段階からつまみの段階へと、ステージに合わせて難易度を上げます。