80歳の女性。
右変形性股関節症に対し人工股関節置換術(後方アプローチ)が施行された。
現在、術後2週が経過し、患肢全荷重が許可されている。
この患者に対するADL指導として最も適切なのはどれか。
正答5
解説
正解は5です。
後方アプローチの人工股関節置換術では、後方の関節包や外旋筋群を切開するため、後方脱臼が起こりやすくなります。
脱臼しやすい肢位は、股関節の深い屈曲・内転・内旋の組み合わせです。
ADL指導では、この肢位を避ける動作方法を教えます。
【選択肢別解説】
1:× 割り座は股関節を屈曲・内旋させて座る姿勢です。
後方脱臼の肢位にあたるため禁忌です。
2:× 椅子座位から床の物を拾うと、股関節が深く屈曲します。
後方脱臼の危険があり、リーチャーを使うなどの工夫が必要です。
3:× 体育座りは股関節を深く屈曲させる姿勢です。
脱臼肢位に近いため避けるよう指導します。
4:× 右下肢を上にして足を組むと、術側の股関節が屈曲・内転・内旋位になります。
最も典型的な脱臼肢位であり、避けなければなりません。
5:○ 階段を降りるときは、術側(患側)の足から先に下ろすのが原則です。
健側の下肢で体重を支えながら下りられるので、術側への負担が少なく安全です。
【ポイント】
階段は「昇りは健側から、降りは患側から」と覚えます。
後方アプローチでは屈曲・内転・内旋、前方アプローチでは伸展・内転・外旋が脱臼肢位です。