正答5
解説
正解は5です。
脳梗塞の患者が、絵を正確に模写できるのに、それが何かを答えられない場面です。
左の場面では、金づちの絵を見本として示され、同じように写すよう指示されています。
右の場面では、見本と同じ形の金づちが紙に正確に写されています。
しかし「これは何ですか?」と聞かれると「さあ…何かしら?」と答え、何の絵かわかっていません。
形の知覚は保たれているのに、見たものが何かわからない状態で、連合型視覚失認に当たります。
【選択肢別解説】
1:× 観念失行は、道具の使い方や一連の動作の順序がわからなくなる障害です。
図では道具を使う場面ではなく、絵が何かを答えられないことが問題になっています。
2:× 拮抗失行は、一方の手の動作に対して反対の手が逆の動作をしてしまう障害で、脳梁損傷でみられます。
図には左右の手の矛盾した動きは描かれていません。
3:× 相貌失認は、よく知っている人の顔を見ても誰かわからない障害です。
図で認知できていないのは人の顔ではなく物品の絵です。
4:× 脳梁失行は、脳梁の損傷で左手だけに失行がみられる障害です。
図では模写という動作は正確にできており、失行の所見はありません。
5:○ 連合型視覚失認は、形を正しく知覚して模写もできるのに、それが何であるかを視覚的に同定できない障害です。
図の「写せるが何かわからない」という所見に一致します。
【ポイント】
視覚失認は、形そのものを知覚できず模写もできない統覚型と、模写はできるが意味がわからない連合型に分けます。
連合型では、触ったり音を聞いたりすれば何かがわかることが多く、視覚以外の感覚を使うことが代償手段になります。